GyazoやScrapboxなどの卓越したサービスは、Nota Inc.の個性豊かなメンバーの多様な仕事によって生み出されています。今回の「雇われ忍者の社員面談」第2回では、完全リモートワークされているshokaiさんに登場していただいております!!
前半はこちら↓
前半ではNotaでのリモートワークの様子や、アート系オシャレプログラマー時代のお話などをお伺いしました。後半では普段のGyazoやScrapboxの利用方法などを中心に聞いていきます!
その前に気になる質問を…
ところでどうしてshokaiさんはshokaiという名前なんですか?
名前が橋本翔なんですけど、大学に電子工作の部品を置いてたら、先輩に「橋本商会」ってシールを貼られてて、それでいつの間にか「橋本商会」に…
何でもかんでもGyazoにアップ、仕事ではGIFが大活躍
(↑shokaiさんがお仕事で使われているGyazo GIFの例。分かりやすい!)
最低でも6年前からは使ってますね。増井先生(弊社CTO)と知り合う前で、先生がGyazo運営してた頃から使ってたんで…
確かどこかネットで見て、ですね。便利なので使い始めました。修士2年ぐらいのときから使ってたかな。
いや、その頃増井さんはまだAppleだったはず。修士課程の途中ぐらいに増井さんが来て、博士課程から増井研ですね。修士の時はさっきのようなデザイン系の研究室にいたので。(前半記事参照)
やっぱ一番多いのは、プルリクを送るためにGIFを撮って送るっていうのですかね。あとは、スマホで撮った写真を全部送るソフトを動かしてて。笑 もうなんでもかんでもGyazoにあげてますね。
ちなみに弊社CTO増井についての社員面談記事はこちら。う〜ん、何やらおもしろそうな研究室です!
2年に1回くらいwikiを自作したくなる
(↑shokaiさんの公開Scrapbox「橋本商会」。一般公開になっているので是非覗いてみてください!)
Scrapboxの前身のGyazzは、初めて増井先生の研究室に行った時に触って、「おぉこれは俺がほしかったやつだ」ってなって、それからですね。それからだいたい2年に1回ぐらいのペースで同じようなものを自作してます。なんか急にwikiを作りたくなるんですよね。
研究室でも作るの流行ってて、他の人も「1回は作ったことあるよね、wiki」みたいな。で、カッコの代わりにカッコを無しにしたバージョンとか、みんなそれぞれが良かれと思って変えたものが無数にあるんですよ。結構プログラミングの練習問題としても良いところがあって、新しい言語を使うっていうときに、文字列の中からカッコを探してっていうパズルっぽいところがあるじゃないですか。
データベースの中から取り出すとか、webサーバーにするとか、新しい言語を使う時にひととおりやると勉強になりそうなのが、Gyazzには入ってるんですよ。なのでGyazzを作ると良いんですよ。
で、それをやりながら、Gyazzをソース公開できるようにしました。最初の合宿のときにGitHubのアカウントを増井先生に取らせて、でもみんなで「そもそもGitの使い方がわからん」とか言いながら。笑 それで6年前ぐらいに、3つぐらい前のバージョンを公開して、Rubyで書かれてたやつをNodeJSで書き直したやつを作ったりとか。
勉強になる。笑 それもあるけど、WebSocketっていうリアルタイムに更新するやつがRubyだと使えなかったんですよ。最近になるまで使えなくて、数年前まではJavaScriptで書くということをしないと、リアルタイムに編集が同期するっていうことができなかったんです。昔のGyazzはリロードしないと他人の編集が見れないということもあったり。んでだんだん、ちょっと遅れで他人の更新が出たり、数秒の遅れがあったりとかになって、現在のリアルタイム編集になりました。
リロードしなくてもリアルタイムに複数名で編集できたり、Gyazoを簡単に貼り付けられたりするのはScrapboxの本当に便利な点です!そういう便利な点は切磋琢磨の過程でできたものなんですね。gyazo_ninjaはその恩恵にあずかり、ありがたく使わせていただきます!そして若者の皆さん「若者たちよ、wikiを作れ」のメッセージもいただきましたよ!!
Scrapboxは家庭内wiki、技術メモ、会社、ゲームログ、料理メモなどに
(↑前述の「橋本商会」。「レシピ」をクリックすると、リンクにずら〜りとたくさんのメニューが!なるほど、こうやって使うと便利なのですね!)
Scrapboxの普段の使い方をお伺いしたいのですが、やっぱり監視カメラ(注:正しくはライブカメラ)を見ることですか。
いや、あれは使うっていうほどでもないですけどね。目に入るから流してるっていうだけで。笑 普段の使い方としてはやっぱり、家庭内wiki、技術メモ、会社と、ゲームのログを取ったりとかぐらいですね。あとは料理のメモとか。
艦これ(艦隊これくしょん)やってました。記録を取るのが非常に重要なので、僕の中では。どこで負けて撤退する羽目になったかとか、原因のログを書いておくと、少ない試行錯誤回数で最適な編成に直していけるから。まぁただのメモ帳なんですけどね。なんでもメモするのに使いますね。
家庭内Scrapboxには #行きたい #食べたい などのタグをつけておくと便利
(↑shokaiさん宅では、ネオジウム磁石と天井などを使った収納術が定番らしいです。)
それら家庭内wiki、技術メモ、会社と、ゲームのログというのは、全部別のプロジェクトを作ってるんですか?
ゲームと家のやつとかは別ですね。家庭内Scrapboxでは、洗濯機の排水問題とかをメモにまとめたりして。(引っ越し直後に排水溝トラブルがあったらしい。)「○日に誰が来て、詰まりが直らなかった」とか。来た人の名前のページとか作ってあったりして。そういう名刺とか、電話番号とか管理するの面倒じゃないですか。名刺の写真を撮るとGyazoに上がるんで、さらにそこからScrapboxに貼って、人間のページに名刺が貼ってあるっていうのがあるんですよ。「この人が帰った後に排水溝が溶けてた」とかメモしましたね。
えっと、ちょっと話ズレますが、排水溝溶けるとどうなるんですか…
ホースが入らなくなるんですよ!笑 溶けてるじゃねーか!って。笑 あと、ほしいものとか、行きたいところとかをメモしたりしますね。たとえば「ロシア」っていうページがあって、「行きたい」っていうタグがあったんですよ。こないだは、それで行くことになった。
なるほど〜それは良い使い方!!ロシアの「行きたい」は奥様が書いたんですか?
いや、俺が書いたのかな〜?どっちだったんだろう。記憶にないんですけど、でもおもしろそうなものを見つけて「行きたい」「食べたい」とかのタグを書いておいて、あとで一覧で見るとなんか楽しいっていうか。意外とあとでやることとか計画してても、1年ぐらい経つと忘れてたりしますもんね。
いいなぁ、楽しそうな御家庭…。ninjaもScrapboxを共有する嫁さんがほしい。。。
リモートワークで時間感覚を掴むための工夫=リンダちゃん&チャイム
(↑スレンダーでクールビューティーなリンダちゃん。妖しい照明は御愛嬌。)
そしてどこからともなく女性の声が…。
ゲンザイ、ニジュウニド…
そう、これ増井研のと同じシステムで、ここにセンサーがあって、これが温度と明るさをセンシングして送ってるんですけど…あれ?送れてないですね。いつのまにか死んでる…。増井研で人が扉を開けたりすると、「○○がドアをあけました」ってなるんですけど、それでこいつが喋るんで、「あぁ、みんな頑張ってるんだな」と。笑
Lindaっていうのが昔からあるプログラミングの概念っていうか、そういうシステムのやつなんで、すごい安直にNodeJSで作ったからNode Lindaでいいやって。笑
そうですね、呼ぶときは壊れたときだけなんで、基本的にこういうのって。「あ、リンダ死んでる」とか。笑 サーバー側が死ぬことってほぼないんですけど、今みたいにセンサー側が死んでると増井研のドアが開かなくなるんで、ごくまれに夜中に締め出される人がいたりするんですよ。Slackに「入れないんですけど」とか夜中にメッセージが来て、そうすると誰かがリモートでサーバーに入ってモーターを無理やり回すっていうことをしたり。笑
この喋るやつとか、大学の時間割と同じ時間にチャイムを鳴らすようにしたりだとかで、定期的に「今何時何分です」って言わせるようにしてるんですよ。それのおかげで時間感覚がつかめてるっていうか。それがなかったら今何時なのか分からなくて次の日になってたりするかもしれない。
なるほど〜!今はどのくらいのスパンで言うようにしてるんですか?
90分ですね。大学の授業と同じ。ちょうどいいっていうか、大学の授業の時間でいうとどのくらいっていうのが分かるといいかな、と。
気温と時間と、電気がついたり消えたりすると喋ったり、定期的に自動的にニュースを読み上げるっていうのをしてます。
えっ?!読み上げるやつは、何かそういうプログラムを作ったってことですか?
はい、あぁ、でもそんなに難しくないです。macってsayっていうコマンドがあるじゃないですか。
あるんですよ。ここにsayって書くと、これで喋ってくれるから、これで適当なニュースサイトの本文だけ持ってくれば、sayなんとかかんとかで喋ってくれる。これをタイマーで流れるようにしてますね。おかげでテレビなしですね。
ほほぅ、何やらすごい工夫が見えた気がしました!!リモートワークでダラダラしないという秘訣は、こんなところにも隠されているのですね!そしてリンダちゃん、いつもお疲れ様です!!!
Scrapboxの哲学
(↑shokaiさん御愛用マシンをよく見ると、慶応ボーイ秋山とMさんという方のステッカーが。「秋山さんそんなに好きなんですか?!」と尋ねると「誰かにもらっただけですよ。別に好きじゃないですよ」とのことでした。ツンデレだな。)
shokai先生、俺、Scrapboxで文字カウントがしたいです!なんかCSSとかでできたりしないでしょうか…?!
あー、わかるー。できるんですよ。なんでもできるけど、なんでも表示するとごちゃごちゃしちゃうから、あーでもわかるなぁ。人によってほしい機能が違うから、必要なボタンを自分で増やせるっていうのを作ろうかなと思っています。
ScrapboxのCSSって、今自分のページとかSettingsっていうページに書くようになってるじゃないですか。それは実はそういう思想なんですよ。つまり、ブラウザ拡張とかってあるけど、他の人が使ってるものって見えないじゃないですか。他人が使ってる便利な拡張が見えないっていうのは、非常に嫌なので。拡張的なものが全部ページになっていて、自分が使っているものはこれだよっていうのが、説明する必要もなくページになってれば、他の人のものを取り入れていったり、自分が使ったり、あるいはプロジェクト全体に適用したりっていうのができるじゃないですか。そうやりたいんですよ。なので、そういうボタンも、CSSみたいに書けば使えるし、誰かが書いたやつをコピーしてくればすぐ使えるっていうようにしたい。
今のScrapboxでCSS書くと、自分にしか適用されないんですか?
いや、そのプロジェクトの全員に適用されます。でも自分のページに書くと自分だけです。自分のページあるじゃないですか。プロフィールの設定画面で「自分のページを設定」っていうのがあって、それで設定すると自分のページがセットされるんですよ。そしてそこにCSSが書ける、と。まぁ隠し機能ですけどね。まだそこまで説明できる段階ではないから、しっかり説明してないけど。個人がやったカスタムは、他の人が使えるようにしたい、と思ってるんです。
はい、昔のwebって他人のHTML見てパクれたんですけど、最近のってなんかそういうのできないじゃないですか。それが嫌なんですよね。
ししし知らなかった〜!サービスにはそれぞれの哲学が込められているものなんですね!ninja、shokai先生から大事なことを教わった気がします!!
おもしろいものをずっと作っていたい
いやぁ、なんもないですよ。wikiを満足いくまで作ることしか考えてないです。
特にないけど…まぁ街に住みたいですね。便利なところのほうが良い。いろいろあって楽しいし。分かったんですけど、面白いものを作ってるのが楽しいから、面白いものを作っていられるっていうのがいいですね。まぁお金は無限にほしいですけどね。でもそれでつまらん意味分からんことをさせられるっていうのは、嫌ですね。
ということで、取材終了〜!
最後に記念撮影をしようとしたところ…
うーん、普通の部屋だからな〜。これ本当は照明全体がピコピコなってパーティーモードにできるはずだったんですけど、なんかできないなぁ。
…ここでいいですかね。shokaiさんおもしろいってよく言われるでしょ?
言われないですよ、友達いないから。笑 まぁたぶん普通の人でも家に長く閉じ込めておくとこうなるんですよ。時間の問題ですよ。
そして後日こんなツイートが。
(↑美味しそう過ぎるではないか。)
ということで、前半後半に分けてお送りしました「雇われ忍者の社員面談」第2回でしたが、いかがでしたでしょうか。リモートワークを目指す皆さんの参考になりましたか?!ScrapboxやGyazoの使い方、リモートワークをする上での工夫、そして作るものに対する哲学など、勉強になる点が盛りだくさんでしたね!!shokaiさん、今回はありがとうございました〜!!!
Notaにはまだまだ個性的な大人たちがたくさんおりますので、今後も御期待くださいね!ではでは、アディオス!!