多様な働き方が話題になっている近頃ですが、の働くNota Inc.でも、通常のオフィス勤務・半分オフィス半分リモート・完全リモート勤務など、メンバーは自分に合った様々な働き方で効率よく働いております。
さて、長らくお待たせしておりました「雇われ忍者の社員面談シリーズ」第二弾は、完全リモートワークをしているshokaiさんに登場していただきます!今回は最近神奈川県某所に数ヶ月前に引っ越したばかりという御自宅にお邪魔致しました。
と、何やら妖しい部屋の壁面に流れていたのは外国の道路の映像…
ロシアですね、モスクワです。これが割と気に入ってて、画質も良いんですよ。画質も良いし、車がいなくなってパトカーだけが走り始めたりして、おもしろいんですよ。奥に見えてるのがプーチンのいる赤の広場です。
気分のいい時はずっとですね。このまま付けっ放しで出て行ったりするし。笑
えっ、不在なのについてる…?帰ってきたときについてるのが嬉しい…とかですか…?
そうですね、時間が経ってるから。時差があるんで、「あぁもう夜か」みたいな。
わーっやばいよヤバイヨ全然ワカラナイヨー!!!!!と故郷の一族に助けを呼びそうになりましたが、グッとこらえて弊社でのお仕事について聞いてみました。
Master of Scrapbox
(↑shokaiさんが全力で作り続けるwiki、Scrapbox!個人メモやチームの共有ノートとしても使えて便利!!)
今のScrapboxにほとんど取り込まれている機能を持つ別のwikiを自作してて。んでrakusai(弊社社長)さんから声をかけられて。
そうですね、まれにGyazoを触ることもありますが、ほとんどそうです。
そうなんです、shokaiさんはScrapboxにはなくてはならない存在なのです!ということで弊社にjoinされたのは2016年から。ということで、弊社Notaの働き心地について伺ってみました。
Nota × リモートワーク = モチベーション持続
(↑全体的に色が妖しいですが、写真フィルターではなく御自宅の照明カラーです。)
いや、ラクですねぇ。ラクっていうのは仕事量が少ないということではなく、精神的に。まともなフィードバックが得られるし、放置されているわけでもないし、やっていることの価値とか分かるし。説明とか合意、意識共有がちゃんとされるから、ヤル気を保ちやすい感じがしますね。
なるほど〜!shokaiさん普段はリモートワークをされているわけですが、リモートワークどうでしょう?
最高じゃないですかね。なぜ人類はもっとこれをしないのか!?まぁできない仕事もたくさんあるのはわかるけど…。
まず一番いいのは、寝たい時にいくらでも寝れることですね。眠い時に我慢してやっても効率的じゃないじゃないですか。たまに何も思いついていなくて、やってもしょうがない時っていうのがあって、例えば週の半ばとかに「何のアイデアもないしどうしたらいいのか分からん!」って時は、何もしなくても良いような気はするし。で、日曜日とかに急にアイデアが降って来た時とかって、すぐにやって作らないと忘れちゃったりするから、そういうのが自由にできるっていうのが良いですよね。
実はこうやってやってると、オーバーワーク気味になっちゃうかなって思ったんですけど、一応コードレビューがあるので、レビューがたまってきたら、もうそれ以上やってもどうしようもない、もしくは詰まっちゃってるということで何もできなくなるので、それで自動的に休みが来るから良いですね。そこらへんでうまいこと過労死を防げているという。コードレビューがなかったら、俺はずっと作り続けて死んでしまっていただろうという気が。笑
God Save the QueenならぬCode Review Saves Shokaiのようです!ナイスシステム!!しかしどのようにして作るモチベーションが保たれているのでしょうか?!
ヤル気を保つ秘訣=社内Scrapboxでの意見共有+自分のこととして考える
スーパークリエータ(注:弊社社長の別名)に指示されるままに作り続けているんですか?!
いや、でもあんまり指示もされてなくて。それはたぶんScrapboxに事前に書いて「こういうのがほしいよね」みたいな話をしているから、かな。やっぱヤル気を保ちつつ言われたことをやるには、よっぽどその言われたことが素晴らしいと思えないとヤル気を保つことはできなくて。そうじゃなくて、「自分がほしいから作る機能」だとか、「自分がこのバグが嫌だから直すんだ」とか。そういう風に自分のことにしないと、やっぱヤル気が出てこない。こんな感じで、やりたいこととか直したいこととかをwikiに書いていくと良いですよね、っていうね。
満員電車に乗らなくて良い、「人間」の話に気を取られない
(↑お気に入りの靴、NIKEのフライニット。これで「ウオオオオオ」と坂を駆け上がったり海岸を走ったりするらしい。)
電車乗らなくて良いこととか…。で、一番良いのが、人間と喋らなくて良いっていうこと。人間と喋ると疲れるじゃないですか。笑 うまく言いたいことがまとまってないけど、前に伊藤直也さんが「人」の話題に気を取られすぎるなと言ってて。例えば「誰が辞めそうだ」とか「誰が不満を持ってる」とか、何かを作る時には関係ないじゃないですか。そういうノイズがないほうが、やっぱ集中できるんですよ。「人」の話はどうでもよくはないけど、でも、どうでもよくはないと思ってると、情報が入って来るだけで心が乱されたりとかするんですよ。どうでもいいと思える人は、そういう話が周りでされてても関係ないんですけど、普通の人間にはそういう雑音を消した方が、モノを作ることに集中できるから。でも、集中するだけでまともなフィードバックや意見とかがなかったりすると、すごい消耗していくんですよね。
「AM5時就寝、AM11時起床、PM1時隠れ家的蕎麦屋で友人とランチ、PM2時ミーティング、PM4時〜PM5時昼寝、AM2時海岸で「ウオオオオオ」と走る、AM5時就寝」という感じで6時間睡眠+お昼寝という感じでした。でもこれを常に繰り返しているというわけではなく、「週に3,4パターンの生活リズムがあると良い感じ」だと仰っていました。
「寝たい時にいくらでも寝れる」と言いつつ、泥のように寝るわけではないのですね!最初はマッドプログラマーなのではとビビっていましたが、shokaiさん、自己管理バッチリですごくまともかもしれない!!お次は幼少期のことから聞いてみました!
大学に入って半年ぐらいしたら急にプログラミングができるようになった話
(↑妖しい照明はこれで操っているらしい。しかし何度見ても家庭の照明とは思えない。)
shokaiさんは小さい頃からコンピュータとか、機械の分解とかが好きだった人ですか?
小さい頃はコンピュータなかったし、中学校にはあるにはあったんですけど、あまり使わなかったですね。小学生の頃は普通にミニ四駆が好きだったんですが、部品買って穴開けて組み立てるぐらいで。そんなに自由度は高くなかったし、時間を計って最適化するということも何もしないし、という感じでしたね。高校ぐらいからパソコンを使い始めて、安いという理由で「自作PCを作るぞ」ということで、友達と組み立てたりとかしてましたけど、何かプログラミングで作るとかはなく、ホームページ作ったりとか。プログラミングができたというわけではないですね。
大学に入ってから。半年ぐらいしたら、急にできるようになって。
えっ?!それはおかしくないですか?!(自分はできていない。)
おかしくないよ。いや、友達がいなかったから「よし、上の学年の授業を取ろう!」と。ある系統の授業を何単位かとったらそれで良いという感じだったので取ってみたら、マジで訳わからない感じで!笑 全然よくわからないんだけど、半年ぐらい続けてたら「あれ?なんか分かるようになってる」って。
すごい。本来なら基礎を受けた上で取るはずのアドバンスの授業をいきなり受けたということですね?
そう!「パソコンも組み立てられるし余裕だろう!」と。そしたらパソコン組み立てるとか一切関係なかった!何のハードの話もなかった!笑
頭の中にモデルがあれば、その気になれば何でもできる
(↑その気になれば忍者を吊り下げることもペンを天井にくっつけることもできるらしい。)
あ、でもよく考えてみたら授業だけじゃなくて色々あったな。たぶんrakusaiさん(社長)の友達でもあると思うんだけど、Yさんって人がいて、1年の一番最初のグループワークで同じグループになって。その人が鞄からむき出しの基盤とか取り出してきたりとか、まぁスーパーハッカーなんですよ。その基盤でいきなり心拍とかをセンシングしてパソコンにデータを飛ばしたりとかできて、俺が「これでチャットの文字を大きくしたり小さくしたりできそう」とか言うと、次の週にはできてるんですよ。まずなんかそういう「カバンにむき出しの基盤とか入れてもいいのか!」と思って。笑「壊れないの?」って聞くと「壊れないよ!壊れても直せるし」って言って、そういうのを作ってるんですよ。それを見て「なんでもできるんだなぁ」って。「頭の中のモデルとしてハードウェアでもソフトウェアでも何かがあれば、その気になれば1週間ぐらいで何でも作れるんだなぁ」って思って。それで「これは楽しいなぁ!」と。
なるほど〜!そこからプログラミングの勉強をしたという感じなんですか?
そう、研究の調子が良すぎて、意気揚々と「修士に行くぜ!」となったんです。なんかその頃はアートっぽいというか、もうちょっとハードウェア寄りの派手なことをやってたんですけど…。
なんと!shokaiさんはアート系オシャレプログラマーだったのか!!どうりで妖しいながらもやたらオシャレな部屋だと思いました!むむむ…侮れない。
アート系シャレオツプログラマー時代
(↑雨の日が楽しくなるインターネット傘、Pileus!オシャレだ!!)
shokai.orgのページに全部じゃないけど載せてるんですが、これとかは割と代表作っぽいやつです。
The Internet Umbrella: Pileus (Full) 投稿者 ma22n
海外とかですごいウケが良くて、雑誌とか載りまくって、展示とかも色々行きました。これiPhoneがまだない時代だったから、モバイルでインターネットをして地図とかGPSとか写真をネットワークで共有したりっていうのがあまりなかった時代で、なんかウケてた。
(何やら見たことがあるような気もする。)これってどうやってるんですか?
背中にパソコンがあって、ケーブルでセンサーとかつけてて、この当時高かったモバイルプロジェクタを買って、プロジェクタのスクリーンを切って傘に付けたりしました。実はこっそり後ろに発電機を持った人がドドドドッってついてきているシーンもあったり…笑 完全モバイル版とそうじゃない版があったりするんですよ。渋谷はこういうの何回やっててもほったらかしにしてくれるから良いですよね。これでサンフランシスコの美術館に展示したり、賞をいっぱいもらったりとかしましたね。
うん、でも、疲れますよね…そういうの、やっぱ、無理。。。行って帰ってくるだけで疲れて。。作ってるほうが楽しい…。
いや、そんなレセプションとかなくても、ただ展示して帰ってくるだけでも疲れて…。
gyazo_ninjaも美術系の友人たちに聞いてみたところ、多くがこのPileusを知っていました!shokaiさん、マッドプログラマー → 意外とまともな人 → シャレオツプログラマー、とイメージが変わってきました!むむむ、やはり読めないぞ!!
ダブルノーマルクリエータ時代
(shokai.orgを見ながら)色々おもしろそうな作品が並んでいますが、この傘以外に人気だった作品はどれですか?
下の行灯みたいなやつ(Teleshadow)が、未踏ソフトウェアのスーパープログラマー育成みたいなやつに採択されて。(注:情報推進機構が行う「未踏事業」のこと。弊社CEOは「未踏スーパークリエータ」の称号を与えられたらしい。)
(↑shokai.orgより。「離れた友人・家族が同じ空間にいるように居るように感じられる、影を使った家具」らしい!)
でも周りの人たちのレベルが高すぎて、「俺全然プログラミングできないな…」とショックを受けたという。周りのレベルの異常な高さに閉口し、真面目に勉強しようと…。増井先生がそれのPM(プロジェクトマネージャー)をやってたんですよ。審査・採択して面倒を見るっていう。その合宿があったんですけど、増井先生に「人がいないから来てよ」ってゲストで呼ばれて行ったんです。でも最終的に僕はスーパークリエータに認定されてないわけですよ。それなのに喋らされる羽目になって…笑 公開処刑かみたいな!実はTeleshadowの他にも別のテーマで採択されたものがあったんですけど、そっちもスーパークリエータでは「ない」という判定だったんですよ。だから、2回言われたんですよ、「お前はノーマルクリエータだ」って。笑 …という話をその合宿でして、「君たちの中でも半数以上が挫折して『君はスーパークリエータではない』と言われるだろうけど、俺は2回言われたし、頑張って強く生きてくれ」みたいなことを言いましたね。というような感じで、割とコンプレックスに感じているような部分もあるんですよ。プログラミングは難しいなって。
(…めちゃくちゃおもしろいけど笑っていいのだろうか。。。)でもそもそも採択されるのも競争率高そうじゃないですか!
そこそこ高いとは思いますけど、その中からスーパークリエータに選ばれるのは、1/3以下もないかもしれない…。絶対にスーパークリエータとは目を合わせられない…こわい…
何でもできそうなのにコンプレックスなんてあるのか…。マッドプログラマー → 意外とまともな人 → シャレオツプログラマー → ノーマルクリエータ(しかもダブル)!!「そうか、ノーマルか〜」と
なんだか親しみが湧いてきました!
と、ここで前半終了です!後半はGyazoやScrapboxの使い方なども伺っていきますよ〜!お楽しみに!!
後半はこちら